宿曜の宿とナクシャトラの一致率
研究ノート / 計算: 2026年9月14日 / 公開: 2026年9月17日
- 同じ日に一致した割合
- 2.82%
- 27,759日のうち782日
- 宿曜の宿の進み(平均)
- +2.42宿
- 正午の月のナクシャトラと比べて
- その日のうちに月が宿曜の宿を通った割合
- 8.36%
- 0:00〜23:59に通ったナクシャトラで判定
宿曜占星術の二十七宿とインド占星術のナクシャトラは、名前が1対1で対応します。それでも、ある日の宿曜の宿と、その日の正午の月のナクシャトラが一致したのは約35日に1日でした。宿曜の宿は実際の月より平均2.42宿先にあり、ずれは「1宿手前」から「5宿先」までに収まりました。
2つの宿の決め方の違い
ナクシャトラは、月の通り道を13°20′ずつ27に等分した区分です。インド占星術では、生まれた瞬間の月の実際の位置(サイドリアルの黄経)から、どのナクシャトラにいるかを求めます。
宿曜占星術の宿(本命宿)は、旧暦の日付から表で引きます。旧暦の月ごとに1日(朔日)の宿が決まっていて(1月は室宿、2月は奎宿…12月は虚宿)、そこから1日に1宿ずつ進めます。閏月は、前の月と同じ宿から数えます。
つまり、ナクシャトラは「その瞬間の月の位置」、宿曜の宿は「暦の日付」から決まります。名前が対応していても、同じ日に同じ宿を指すとは限りません。
名前の対応
二十七宿とナクシャトラの名前の対応は、国立天文台 暦計算室の表を使いました(婁宿=アシュヴィニー、昴宿=クリッティカー、…)。
なお、日本語版ウィキペディア「二十七宿」の一覧表は、梵名(サンスクリット名)の列がこの対応と3宿ずれています(2026年9月17日時点の版で確認)。このページでは使っていません。
27の対応表を見る
| 番号 | ナクシャトラ | 宿曜の宿 | 黄経(サイドリアル) |
|---|---|---|---|
| 1 | アシュヴィニー | 婁宿 | 牡羊座 0°〜13°20′ |
| 2 | バラニー | 胃宿 | 牡羊座 13°20′〜26°40′ |
| 3 | クリッティカー | 昴宿 | 牡羊座 26°40′〜牡牛座 10° |
| 4 | ローヒニー | 畢宿 | 牡牛座 10°〜23°20′ |
| 5 | ムリガシラー | 觜宿 | 牡牛座 23°20′〜双子座 6°40′ |
| 6 | アールドラー | 参宿 | 双子座 6°40′〜20° |
| 7 | プナルヴァス | 井宿 | 双子座 20°〜蟹座 3°20′ |
| 8 | プシュヤ | 鬼宿 | 蟹座 3°20′〜16°40′ |
| 9 | アーシュレーシャー | 柳宿 | 蟹座 16°40′〜30° |
| 10 | マガー | 星宿 | 獅子座 0°〜13°20′ |
| 11 | プールヴァ・パールグニー | 張宿 | 獅子座 13°20′〜26°40′ |
| 12 | ウッタラ・パールグニー | 翼宿 | 獅子座 26°40′〜乙女座 10° |
| 13 | ハスタ | 軫宿 | 乙女座 10°〜23°20′ |
| 14 | チトラー | 角宿 | 乙女座 23°20′〜天秤座 6°40′ |
| 15 | スヴァーティー | 亢宿 | 天秤座 6°40′〜20° |
| 16 | ヴィシャーカー | 氐宿 | 天秤座 20°〜蠍座 3°20′ |
| 17 | アヌラーダー | 房宿 | 蠍座 3°20′〜16°40′ |
| 18 | ジェーシュター | 心宿 | 蠍座 16°40′〜30° |
| 19 | ムーラ | 尾宿 | 射手座 0°〜13°20′ |
| 20 | プールヴァ・アーシャーダー | 箕宿 | 射手座 13°20′〜26°40′ |
| 21 | ウッタラ・アーシャーダー | 斗宿 | 射手座 26°40′〜山羊座 10° |
| 22 | シュラヴァナ | 女宿 | 山羊座 10°〜23°20′ |
| 23 | ダニシュター | 虚宿 | 山羊座 23°20′〜水瓶座 6°40′ |
| 24 | シャタビシャー | 危宿 | 水瓶座 6°40′〜20° |
| 25 | プールヴァ・バードラパダー | 室宿 | 水瓶座 20°〜魚座 3°20′ |
| 26 | ウッタラ・バードラパダー | 壁宿 | 魚座 3°20′〜16°40′ |
| 27 | レーヴァティー | 奎宿 | 魚座 16°40′〜30° |
調べ方
- 対象の期間
- 1950年1月1日〜2025年12月31日の全27,759日(日本時間の暦日)
- 宿曜の宿
- 日本時間を基準に、新月と二十四節気から旧暦を計算し、朔日の宿の表から求めました。旧暦の計算は、国立天文台が公開する新月・二十四節気の時刻と照合しています
- 月の位置
- 各日の正午(日本時間)の月。ラヒリ・アヤナムシャ、Swiss Ephemeris 2.09.03(見かけの位置)
- 一致
- 宿曜の宿に対応するナクシャトラと、正午の月のナクシャトラが同じ日
- ずれ
- 宿曜の宿が、正午の月のナクシャトラより何宿先にあるか(27宿は一周するので、−13〜+13の範囲に直した値)
- 範囲内
- その日の0:00〜23:59に月が通ったナクシャトラの中に、宿曜の宿が入っている日
- 計算した日
- 2026年9月14日
事前に立てた予測と結果
結果を見る前に、次の4つの予測と、当たったと判定する基準を文書に書いて固定しました。「支持」は予測どおり、「不支持」は基準に届かなかったことを表します。
予測1: 宿曜の宿と正午の月のナクシャトラが一致する日は、20%未満
支持一致は2.82%
予測2: ずれで最も多いのは「1宿先」か「2宿先」
支持最も多いのは2宿先(33.84%)。次の3宿先(32.92%)との差は小さい
予測3: 月の初めと終わりで、ずれの大きさが変わる(旧暦1〜5日と26〜30日の平均の差が0.5宿以上)
不支持1〜5日は平均+2.23宿、26〜30日は+2.63宿で、差は0.40宿
予測4: その日のうちに月が通ったナクシャトラに宿曜の宿が入る割合は、一致率より高く50%未満
支持8.36%(一致率は2.82%)
予測3は、月末ほどずれが大きくなる向きは見られましたが、決めていた基準(0.5宿)に届かなかったので「不支持」としました。予測4の「一致率より高い」は、月が逆行しないため定義の上でほぼ必ず成り立つ条件でした。
結果の数表
- 1宿手前0.05%15日
- 一致2.82%782日
- 1宿先15.81%4,390日
- 2宿先33.84%9,394日
- 3宿先32.92%9,137日
- 4宿先13.11%3,640日
- 5宿先1.44%401日
ここに無い「2宿以上手前」と「6宿以上先」の日は、0日でした。「2宿先」と「3宿先」で全体の66.8%を占めます。
| 年代 | 一致 | 範囲内 | 平均のずれ(宿) | 日数 |
|---|---|---|---|---|
| 1950〜1959年 | 2.88% | 8.82% | +2.37 | 3,652 |
| 1960〜1969年 | 2.74% | 7.94% | +2.42 | 3,653 |
| 1970〜1979年 | 2.46% | 8.49% | +2.44 | 3,652 |
| 1980〜1989年 | 2.57% | 7.66% | +2.38 | 3,653 |
| 1990〜1999年 | 2.88% | 9.72% | +2.35 | 3,652 |
| 2000〜2009年 | 2.46% | 7.56% | +2.50 | 3,653 |
| 2010〜2019年 | 2.85% | 8.00% | +2.45 | 3,652 |
| 2020〜2025年 | 4.29% | 8.99% | +2.46 | 2,192 |
| 区分 | 一致 | 範囲内 | 平均のずれ(宿) | 日数 |
|---|---|---|---|---|
| 閏月がある旧暦年 | 5.65% | 13.02% | +2.27 | 10,752 |
| 閏月がない旧暦年 | 1.03% | 5.42% | +2.51 | 17,007 |
事前に決めていなかった追加の分析では、閏月の日(816日)だけで見ると一致率が30.51%と高く、全体の一致782日のうち31.8%が閏月の日でした(閏月以外の日の一致率は1.98%)。閏月は前の月と同じ宿から数え直すため、ずれが小さくなると考えられますが、仕組みは確かめていません。
旧暦の日付ごとの値を見る(1〜30日)
| 旧暦日 | 平均のずれ(宿) | 一致 | 日数 |
|---|---|---|---|
| 1 | +2.24 | 2.77% | 940 |
| 2 | +2.24 | 2.77% | 940 |
| 3 | +2.21 | 3.19% | 940 |
| 4 | +2.22 | 3.72% | 940 |
| 5 | +2.25 | 3.94% | 940 |
| 6 | +2.25 | 4.26% | 940 |
| 7 | +2.27 | 4.15% | 940 |
| 8 | +2.31 | 3.94% | 940 |
| 9 | +2.35 | 3.72% | 940 |
| 10 | +2.37 | 3.40% | 940 |
| 11 | +2.40 | 3.51% | 940 |
| 12 | +2.42 | 3.72% | 940 |
| 13 | +2.43 | 3.51% | 940 |
| 14 | +2.43 | 3.72% | 940 |
| 15 | +2.43 | 3.19% | 940 |
| 16 | +2.43 | 3.51% | 940 |
| 17 | +2.42 | 3.40% | 940 |
| 18 | +2.41 | 3.30% | 940 |
| 19 | +2.42 | 3.09% | 940 |
| 20 | +2.44 | 2.77% | 940 |
| 21 | +2.45 | 2.45% | 940 |
| 22 | +2.48 | 2.45% | 940 |
| 23 | +2.51 | 2.13% | 940 |
| 24 | +2.55 | 1.60% | 940 |
| 25 | +2.57 | 1.38% | 940 |
| 26 | +2.59 | 1.06% | 940 |
| 27 | +2.61 | 0.96% | 940 |
| 28 | +2.61 | 0.74% | 940 |
| 29 | +2.59 | 0.85% | 940 |
| 30 | +2.90 | 0.00% | 499 |
30日は大の月にしかないため、日数が少なくなっています。
なぜ宿曜の宿が先に進んでいるのか
月が星空を一周して同じ宿に戻るまでは約27.3日ですが、旧暦の1か月は約29.5日あります。宿曜の暦を出版している神霊館 榎本書店は、この差を埋めるために、旧暦の朔日ごとに誤差を直し、約2日後の月の宿を置いて、そこから順に宿を当てはめる設計だと説明しています。
森澤勇司さんも、暦に書かれた二十七宿は実際の月齢と2日違い、月の位置とは変わってしまうと指摘しています。今回の計算の平均+2.42宿は、この「約2日」と同じ大きさでした。
月の中で見ると、ずれは旧暦3日の+2.21宿から28日の+2.61宿へ、月末に向かってほぼ一方向に増えました(30日は+2.90宿)。月が1日に進む平均の角度(約13.18°)は1宿の幅(13.33°)より少し小さいので、1日に1宿ずつ進める宿曜の宿は、月末に向かって実際の月より少しずつ先に出る、と考えられます。ただし、この説明は計算で確かめたものではありません。
読むときの注意
- 正午の月で比べた結果です。月は1日に1宿ほど進むので、生まれた時刻によって月のナクシャトラは変わります。その日のうちに宿曜の宿と同じナクシャトラを月が通った日は8.36%でした。自分の場合は、出生時刻から計算して確かめてください。
- 宿曜の宿の性格の読み方と、ナクシャトラの性格の読み方は、名前が対応していても別々の体系で伝わってきたものです。このページは位置の一致だけを比べていて、どちらが正しいかは扱っていません。
- 宿曜の本命宿の出し方にはいくつかの流儀があります。このページは、旧暦の日付から朔日の宿の表で引く方法で計算しました。出生時刻の月の位置から宿を出す流儀とは、結果が違います。
- アヤナムシャはラヒリだけで計算しました。
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引用するとき
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無料プチ星読み 研究ノート「宿曜の宿とナクシャトラの一致率」(2026年9月14日計算)https://mini.mystic-uranai.com/mini/research/sukuyo-nakshatra